唐津子育て座談会「子育てに優しいまち唐津の心地よさに包まれて」

唐津子育て座談会「アンガーマネージメント~怒りのコントロール」に引き続き、今回は、唐津市での生活や子育てについて。

糸島から唐津へ、福岡から唐津へ、生まれた時から唐津に。色んな目線で唐津での子育てに焦点を当てると、唐津に住むメリットが溢れる程出てくる面白さ。

唐津に住んでみて、最初は人付き合いが得意ではなかった私。近所の人が用事もなく家に来たり、心配してくれたりするのが正直おせっかいだなと思う日もあった。そんな感情を誰にも言えなかったけど、今日話していくうちにみんな同じような場面を体験しているようだった。そんな近所の方や知り合いのおせっかいは、いつしか私の価値観を変えていく。今では「地域密着型で過ごせる。家族以外の人に甘えてもいいんだって思える生活ができている。」と言えてしまうほどに。

大切に育てた野菜のおすそ分けや、風邪をひいたと聞いたらおかずを作って夕飯の手間が省けるようにと持ってきてくれたり、子どもの運動会を我が子のように一緒に大声で応援してくれたり。優しさに囲まれて生活していると感じた日から有難くて仕方なかった。

子育てをするうえでも、「夏には川や海で泳いで、冬には雪が降ればかまくらを作って。季節ごとに充実した子育てができる。」や、「夕方仕事で家に誰もいないって日は、近所の人の家で預かってくれるのが助かる。」他にも、「自分が仕事でいないとき、近所の人がトイレを貸してくれたり、夕方あそこで遊んでたよと居場所を把握してくれている時なんか助かる。」という意見もあった。

また、各地域で開催されている通学合宿は、公民館に児童が宿泊しみんなで寝泊まりをしながら、食事を作る大変さを学んだり、近所の温泉へ行ったり、地域の和太鼓を習ったりと体験型イベントがふんだんに組み込まれた行事もある。地域のみんなで子どもを育てるという目線の生活は、他人に甘えていいんだよという優しさも詰まっているだろう。

どの意見にも共通するのは“人のあたたかさに触れている”ということ。

子どもの見守り、野菜のおすそ分け、ちょっとの世間話や挨拶がてらの元気かの確認まで。

唐津市は子育てに優しい町だと痛感する意見がどんどん出てきたことは、住んでいる者同士、嬉しい意見交流の時間だった。

唐津LIFE DESIGNミッションの運営に携わるLMO代表の高田氏は「結婚を機に唐津市に移住されてきた女性が、安心して暮らせる環境を作りたい」と話す。例えば、結婚で移住されてくる女性と、今回お集まりいただいたママさんたちや、地元のみなさんなどと交流を促し、地域の絆をつくる。もし夫婦喧嘩してしまっても“逃げ場”があるといい。こちらのカフェのように、気軽に駆け込める場所があるのも大事だと高田氏は続けた。

私も過去、心細い時間は実家も遠くて行けず、頼れる友達もこちらにはいなくて部屋に閉じこもるしかなかったので、女性目線でも未来を見据えた高田氏の考えにすごく共感をもてた。

心のよりどころと地域密着型の生活をかけ合せたら、唐津に住む居心地の良さは最高なのかもしれない。自分の心を満たすものが、物ではなく人である生活ができる町、唐津。風情あるカフェで行った小さな交流会は、“子育てに優しい町、唐津”の心地よさに包まれる時間であった。

〈座談会の会場〉
古民家カフェCALALI
営業時間 12:00~18:00
定休日  不定休
詳しくはインスタグラム@calali_1881を確認のうえご来店ください。

コラムニスト:山口さやか

出身地は福岡県八女市。福岡県で22年間過ごし、2008年10月に唐津に移住。会社員、営業マン、個人事業、接客業など仕事を通して人との出会いが自分に成長をもたらすことを体感する。そんな環境のなか経済学や帝王学にふれ、大人になって勉強するって楽しい!と自分の心と向き合い始める。その経験を子育てに役立てたいと、現在は“何でもやってみよう!”と成長を見守る毎日。苦手だった読書が今や趣味となり、親子で図書館へ行く日も多い。住居は山の中。3児の母であり、自由な女性でありたい。