唐津子育て座談会「アンガーマネージメント~怒りのコントロール」

今回、子育て座談会で「アンガーマネージメント〜怒りのコントロール」についてお話してくださったのは、LMOライフデザイン・アドバイザーの今井清香先生。穏やかな笑顔が印象的で温かみのある女性。講座中は各々の意見を肯定し、認め、寄り添って下さった先生の人柄に、みんなの心はパカンと開く。

アンガーマネージメントを学んでいくうえで今井先生が言われた衝撃の一言。

「怒ってもいいんだよ。」

怒りのコントロールと聞くと怒ってはいけないというイメージをしていたが、逆の展開にそれぞれ「えーっ!」と声が漏れた。参加者はみな母親という役割を担っているからこそ、怒りを感じない穏やかな日ばかりではないだろう。子どもに、パートナーに、職場に、家族など。付き合う人、そのときの場所によって怒りの種類も違うことだろう。

だからこそ、怒りというものに対して冷静に見直しができる時間は有難かった。怒りが込み上げてくる場面とは・・・子どもの喧嘩の仲裁、家族との衝突、危険運転などなど。日頃のカチンとくる瞬間をカードゲームのように遊び感覚で振り返ってみる。

意見交換をすると、意外とみんな同じ状況でイライラしてしまうという共感が多かった。

例えば、私の意見はこうだ。今、一番自分の中で引っかかっている問題は“気が合わない人とのコミュニケーション”。単純に「イライラする。」という感情から離れて、突発的か、持続性があるのか、なにを傷つけているのか、そんな風に先生がヒントをくれると、怒りの手前に感情がある事がわかった。

「そっか、無理して付き合うって辛いのか。あのときあんな態度をとらなかったら良かったのかなという後悔も。辛さと後悔が隠れていたんだ。」

それこそが怒りに繋がっているだけで、その感情がどんなものなのか自分が理解することで、心が軽くなった感覚がした。過去の自分の感情と向き合うと自然と怒りはどこかへ行くようだ。答え合わせのように自分が自分に問うことで、感情と向き合えた。その原因が分かったうえで、もし怒りが込み上げてきたらこう対処しよう!と今後の案まで先生は一緒に提案してくれた。

講座を通じて私が感じた事は「他人と向き合い怒りを鎮めるのではなく、まず自分の心を大切に。」という自己肯定感の大切さだった。私は毎日持ち歩く手帳に自分の心が喜ぶ言葉の書かれたハガキや手紙をはさんでいる。それを見るたびに怒りや不安が解消される。これが私に合った怒りの解消の方法だ。これを見れば心強いのだ。まるで弱ったアンパンマンが新しい顔に交換したとたん元気になるように。

アンガーマネージメントは自分の怒りを無くすのではなく、上手に付き合っていくことで同じ事でイライラしなくなる自分を発見できる充実した時間だった。

唐津子育て座談会「子育てに優しいまち唐津の心地よさに包まれて」へつづく。

ライフデザイン・アドバイザー:今井 清香

福岡市出身。2児シングルマザー。マザーズ・ナーサリー代表。聖路加国際病院にて11年看護師として勤務し約5万件の患者さんとご家族の問題解決にあたる。自身の結婚・妊娠・出産を機に、女性特有のライフステージの変化とメンタルマネジメントに興味を持ち、コーチングや心理学を学ぶ。現在、福岡市、東京都品川区でコーチングメソッドに基づいたストレスケアやメンタルヘルスについての講演・講座や個人相談を、看護師、保育士、ママを対象に行う。(保有資格:看護師、保健師、マザーズ・コーチ、ストレスチェック実施者(ストレスチェック制度)アンガーマネジメントファシリテーターTM、アンガーマネジメントキッズインストラクター)

コラムニスト:山口さやか

出身地は福岡県八女市。福岡県で22年間過ごし、2008年10月に唐津に移住。会社員、営業マン、個人事業、接客業など仕事を通して人との出会いが自分に成長をもたらすことを体感する。そんな環境のなか経済学や帝王学にふれ、大人になって勉強するって楽しい!と自分の心と向き合い始める。その経験を子育てに役立てたいと、現在は“何でもやってみよう!”と成長を見守る毎日。苦手だった読書が今や趣味となり、親子で図書館へ行く日も多い。住居は山の中。3児の母であり、自由な女性でありたい。